木魚歳時記 第72話

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雲一つ 八手の花の ひなたぼこ

 「息が白くなりました」。バス停で待つ小雪さんは、白い息が出るのを見て「生きている」ことを実感されたそうです。

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 「いいことに気がつかれました」。そうです、わたしたちは、日頃、呼吸していたことを忘れていませんか?「空気があるから生きていける」そんなあたりまえのことを忘れがちです。
 「私て何んや?」について考えてきました。「私て何や?」(本質)については、まだ、よく分かりません。しかし「今日の私は、昨日の私ではない。明日の私は今日の私とも違うであろう」(無常)。それから「私は私であって、しかも、私だけではない」(無我)については少し理解できました。
 仏教では「無常」と「無我」の教えを「因縁生起」(いんねんしょうき)という言葉で表現します。この言葉は、仏教の根幹ですから、次回シリーズで詳しく考えてみたいと思います。