木魚歳時記 第2153話

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 (バラモンにふさわしいこと)「母や父や兄弟やまた他の親族のように、牛はわれらの最上の友である。牛からは薬が生ずる。」(スッタニパータ) 注記:「牛からは薬が生ずる」とは、牛から生ずる五味。すなわち、乳・酪(チーズ)・生酥(練乳)・熟酥(ヨ-グルト)・醍醐(最上味)を指す。また、牛糞を薬として用いたとの記録もある。

 [ボクの細道] 松ヶ崎大黒天(3) 仏教の伝来により、我が国の大黒天信仰は盛んとなります。すなわち、鎌倉期までは戦闘の神として武士階層に崇拝されたようです。やがて室町時代に入ると、大国主命(おおくにぬしのみこと)の神話・民間信仰と習合して微笑の相「福相」が強調されるようになります。さらに、江戸期に入ると米俵に坐立したおなじみの大黒像が定着いたします。また、竈神(かまどかみ)、すなわち台所の守り神、火難除けの神、七福神のひとりに数えられます。また、大黒柱の名称、寺の房守(嫁)の呼び名など、大黒天信仰は庶民信仰として広まることになります。

        清流を眼下におさめ秋惜しむ