木魚歳時記 第1262話

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六波羅

 大和大路(やまとおおじ)の松原を東に入ったところに六道小学校があります。六道の地名はこのありを愛宕群(おたぎぐん)と呼んだ時代よりあるようです。これは推察ですが、付近にある有名な「六波羅密寺」(ろっぱらみつじ)も、「六道の辻」も、地名の「六道」も、いずれも仏教が説く「六波羅密」(ろっぱらみつ)、すなわち、仏教の六種の実践項目である、布施(ふせ)・持戒(じかい)・忍辱(にんにく)・精進(しょうじん)・禅定(ぜんじょう)・智慧(ちえ)に因んだものでありましょう。このあたり鳥辺野から東山の鳥辺山にかけては古くから葬送の地として遺体の処理や埋葬が行われてきたところです。ちなみに、「六波羅密寺」(ろっぱらみつじ)の、ロクハラとは髑髏原(どくろはら)からでた地名ではないか?そんな説もあるようです。

     なしなつめくるみくわりんや秋のこゑ