木魚歳時記 第619話

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 日本の仏像は、初めクスノキの材質が用いられ、天平時代にはヒノキ材が用いられて、その後の木彫仏の中心となったようです。

 仏像は、信仰の対象として、また、秀でた仏師の巧みな技による文化財として大切に保存されてきました。こうした、仏像の数々を生み出した仏師たちの造形の背後に、その時代における、仏教への熱い想い、仏教の営みを汲み取る努力のあったことを忘れてはなりません。インド・中国・朝鮮より直接に伝えられた仏像はもとより、日本独自の発展をみせた、如来像、菩薩像、明王像の名作の数々、円空や木食の一刀彫にいたるまで・・もし、こうした仏像の存在がなければ仏教も・・そんな想いがいたします。

      仏法の一つ転んで涅槃像