木魚歳時記 第537話

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 鬼子母神(きしもじん)は、500人の子を持ちながら、人の子を盗む鬼女の物語として、インドに由来するものです。

 物語のあらすじは、鬼子母神のもっとも愛する息子プリヤンカラがある日突然行方不明となった。狂気のようになった鬼子母神は、しかし、どうすることめできず、最後にブッダ(釈迦)のところに相談にやってきた。「たくさんの子を持つおまえですら、たった一人の息子がいなくなれば驚き悲しむ。子を失って悲しむ親の気持ちがわかったなら、子を盗むことを止めなさい」。とブッダは鬼子母神に諭した。それ以来、鬼子母神はブッダ教えを守り、仏教に帰依(きえ)したという。こうした鬼子母神信仰は、日本へも伝えられ「おそれ入谷の鬼子母神」が有名でありますが、安産・多産、子供の健康を祈願する神として全国各地で祭られています。

   木の葉散る風の背中の重さかな