木魚歳時記 第328話

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漆黒の ほかにものなし 春の雨

 夜中に、ふと目覚めると、ガラス窓の外は春の雨の気配が。「ほかに音なし・・・」とあえて重ねてみようかとも思いましたが、やはり揚句のほうが、春の雨が音もなくそっと忍びよる気配がうまく表せるようで?

   「すずめはすずめ、やなぎはやなぎ、
     まつにはまつかぜ、ばらにはばらのか」(坂村 真民)

 また、仏教経典には、極楽・浄土を具体的に描いています。そのすばらしさの最たるものは、極楽・浄土ではお互いが争う必要のない窮極の「平和社会」「平等社会」であることです。だからこそ、この世で「いのち」が終わるとき、肉体は大自然に還るとしても、「私そのもの」は極楽・浄土に往生(おうじょう)したいと願うのです。