木魚歳時記 第3901話

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 人なつっこいご性格を持ちながら、のっぴきならぬ事態から、おん仲睦まじい兄上と敵対し、今またおん父子の仲をさえ傷つけられるおん身の上である。終始、権勢の鬼どもに責めさいなまれるおんいたわしく数奇(さつき)なご生涯に、なまなか高貴なお生まれを憾(うら)み、今さらに庶民をお羨(うらや)みになるのも道理と思われる。
(佐藤春夫『極楽から来た』)584

         猫じゃらし男ときどき嘘をいふ

 「ボクの細道]好きな俳句(1650) 森 澄雄さん。「白梅に昔むかしの月夜かな」(澄雄) 白梅の夜の美しさは、それは、冴えきったひかりの世界でもあります。作者は、今、眼前の白梅を眺めながら、過ぎ去りし自分の過去と重ねておられる? さて、劇作家であり演出家でもある「ピンク地底人3号」さんのことを知りました。この方は、実社会(葬儀社か?)で「納棺師」の体験がお有りだそうです。そもそも、僧職が果たすべき役割であろう納棺の作法が・・わが身を振り返り忸怩(じくじ)たる思いでいます(汗)。

 山羊(やぎ)1 その匂いが、彼よりも先に匂ってくる。彼の姿がまだ見えないのに匂いはとっくに来ている。(ルナール『博物誌』より)