第五章 文殊像一体
(一)観覚は途(みち)すがら、ところどころで梅が香のただようのを聞いたが、今、倭文(しどり)の家に来てみると、その庭の見なれた老木には南枝がもう七分咲きであった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)255
六道の辻で飴売る傀儡師 傀儡師(かいらいし)
「ボクの細道]好きな俳句(1302) 柿本多映さん。「夏の昼しばらく口を開けてゐる」(多映) わかります。炎天の昼さがりともなれば、暑くて、体がだるくて、何をする気にもならない。とりわけ今年の夏は異常でした。ブログ筆者も、老衰といわれようと、なんといわれようと、ポカンと口をあけて昼寝をすることが多くありました。