木魚歳時記 第3418話

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 と、観覚は甥の童子の中くぼみの頭をなでながら笑って、
「わしは阿弥陀如来(あみだにょらい)の右のおん脇士(わきじ)にご遠慮申し上げて勢至丸(せいしまる)とは申さないが、年ごろそなたを極楽から来たと考えている。
(佐藤春夫『極楽から来た』)121

      寒禽のなほ炯炯と鉄格子  炯炯(けいけい)

 「ボクの細道]好きな俳句(1168) 小西昭夫さん。「苜蓿踏んで少年探偵団」(昭夫) 「苜蓿」(うまごやし)とは、シロツメクサ(豆科の多年草)のことで春季となります。この「苜蓿」(うまごやし)という聞きなれない季語がよく効いています。ボクも触発されて一句「春宵の怪人二十一面相」(木魚)