木魚歳時記 第3383話

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 得業(とくごう)の叔父さんというのは母の弟が出家して観学(かんがく)といい北嶺叡山(ほくれいえいざん)や南都に学んで得業の僧位を得て、現に津山の東北三十キロばかりにある那岐山(なぎさん)、中腹の菩提寺(ぼだいじ)に住んでいた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)87

      青鷺の独去独来独居癖 

 「ボクの細道]好きな俳句(1132) 摂津幸彦さん。「鶏追ふやととととととと昔の日」(幸彦) 幸彦さんの作品にしては、いささか、異質の感もいたします。幼い頃に、母の背に負われたときのノスタルジアが感じられ懐かしい思いにひたります。幸彦さんは、ともかく「感性」の作家であることに間違いありません。早世されたことが惜しまれる。