木魚歳時記 第2064話

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(聖者とは)「他人がことばを極めてほめたりそしったりしても、水浴場における柱のように泰然とそびえ立ち、欲情を離れ、諸々の感官をよく静めている人、諸々の賢者は、かれ(釈尊)を聖者であると知る。」(スッタニパータ)

 「水浴場における柱」とは、沐浴(もくよく)行う場所に体をこすりつけて洗う角材が立っていました。その柱は、貴い家の人も、賤(いや)しい家の人も、平等にその柱に身体をこすりつけて洗ったそうです。しかもその柱は朽ちることなくすり減らない。もちろん<柱>とは聖者の比喩であります。

          逃げ水や七十路七坂七曲 

                         七十路(なそぢ)