木魚歳時記 第1628話

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  死にたれば人来て大根煮きはじむ  下村槐太

 ご不幸があると、身内はただおろおろするだけで何の役にも立ちません。頼りになるのは向う三軒両隣のご近所でした。必要な部屋のかたずけや掃除をすませ、炊き出しを始めました。それが<おたがいさま>であったのです。今は、外部の<式場>にすべてを依存します。こうした互助精神は失われてしまいました。その根底に<核家族化>の問題があります。日本人の家風・互助という<学び>の機会が失われつつあるからです。

   闇汁の黄泉戸喫や白昼夢 黄泉戸喫(よもつへぐひ)