木魚歳時記 第1447話

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椰子の実

名も知らぬ遠き島より 流れ寄る椰子の実一つ 故郷の岸を離れて 汝(なれ)はそも波に幾月

 島崎藤村作詞。明治33年、藤村が『海草』に発表したのが初出だそうです。渥美半島の伊良湖岬に旅をした柳田国男より、椰子の実の漂着していた話を聞いた藤村が、自身の望郷の思いを重ねて作詞をしたと伝えられています。この唱歌は、昭和11年、日本放送協会から流され広まりました。さて「写生は、感じたものを見たものにする表現の一方法と考えている。あるいはその逆でもいい」。とありました。

     親方はいの一番に 松手入