木魚歳時記 第1228話

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一口

 一口(いもあらい)と読みます。城陽市久御山(くみやま)あたりの地名であります。このあたりは、宇治・木津・桂の三川が合流するところで、昔は巨椋池(おぐらいけ)と呼ばれる広大な湿地帯でした。(干拓により巨椋池は姿を消しました)。そもそも、イモアライは、イミハラ(斎祓)の意味があるといわれます。イモは凶(けがれ)を避けて神に仕える意のイマフ(斎)の変形で、アライもは、神に祈って災害を除く意のハラフ(祓)といわれます。住民の、自然災害を避けるための水神への祈りの心が込めたれて地名となったのでありましょう。
京阪電鉄淀

     うらなりの糸瓜に似合ふ遊び蔓