木魚歳時記 第1224話

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八瀬

 八瀬(やせ)は、一般的に「急瀬が多い処」が八箇所も連なる所の意味と考えられます。今日ではセ(瀬)は、川の浅瀬の意味に用いられますが、昔は狭い通り道、川に沿った道、川の瀬を渡ってゆくような道、つまり、セ(背)の意味もあったとされます。」すなわち、八瀬は、山々に囲まれた間を縫って走る道「いよいよ狭い通り道」の意味があったのでしょう。昔は、八瀬は京から、松ヶ崎・上高野を近江(おうみ)・滋賀県堅田に抜ける街道の要衝(ようしょう)でありました。また、八瀬から比叡山黒谷をさかのぼり、横川(よかわ)を越えて仰木(おおぎ)に至る古代の近江路(おおみじ)は修験道(しゅげんどう)でもあり、戦略上の重要な隠れ道でもあったとされます。
叡山電鉄八瀬

     秋暑し張子の虎のうなりだす