木魚歳時記 第1119話

f:id:mokugyo-sin:20140103045702j:plain

阿僧祇

 日本で用いられる漢数字の阿僧祇(あそうぎ)は、10の56乗として用いられます。さきの恒河沙(ごうがしゃ)つまり10の52乗よりも、ひとまわり大きな数字ということになります。
 阿僧祇(あそうぎ)は、古代インドのサンスクリット語のアソギャの音写で、数えきれないという意味になります。無数(むしゅ)ないし無央数(むおうしゅ)と漢訳されます。インドにおいて、阿僧祇(あそうぎ)は、無数無限とは考えず「無数の数の単位」として考えられたようです。また、阿僧祇劫(あそぎこう)の文字もありますが、これは無数の「時間の単位」として考えられたようです。

    夜焚火の焙り出したる羅生門