短を捨て長を取る
「漢書」(かんしょ)にあることばです。はじめは<いい人>だと思っていても・・ながくいっしょにいるうちに<嫌(いや)な人>に変ることはあるものです。
仏教では「四苦八苦」(しくはっく)を説きます。その中に「怨憎会苦」(おんぞうえく)があります。これは「会いたくないない人と会わねばならない」その苦しみのことをいいます。人はどうしても、その人の<短所>が先に目についてしまうものです。そして、そこから目が離れなくなり、その人の<長所>を見ないうちにその人が嫌(きら)いになってしまうのです。上記のことばは、そのことを戒(いまし)めたものであります。