つねに悲感を懐いて心ついに醒悟す
『法華経』(ほけきょう)にあることばです。悲観(ひかん)でなく、悲感(ひかん)とは「悲しみを大切にしなさい。たとえば、愛する人に裏切られたとき、それを憎しみに変えるのではなく、その悲しみを懐にいだいて、大切にすることで<心ついに醒悟(せいご)する>つまり、外では得られない<大きなもの>を得ることができる」の意味です。
「雨降って地固まる」のことばがあるように、困難の壁に出逢ったとき、その壁にぶつかりもせず逃げもせず、困難を当然のことと受止めて楽しみながら生きていく。するとその壁はいつか消えてしまう。悲しみを悲しみとして受止めることで人生の転機となるのでしょう。