木魚歳時記 第551話

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 「不動明王」(ふどうみょうおう)の略です。これは「動かざる尊者」の意味となります。不動は、ヒンズーの神々とは違い、インドの山岳系俗神の一つともいわれ、「明王」(みょうおう)の名のように、密教特有の尊格を有するものとされます。大日経の中には「大日如来」(だいにちにょらい)の使者として登場します。

 密教美術に残された「不動明王」は大別すると三種類があります。空海請来様の坐像。円珍感得像といわれる立像。三番めにもっとも多く流布するのが、左眼を閉じ、口を斜めにかみ締め、しかめ顔をした不動像(坐像・立像)であります。不動像の色は多くは<青黒色>でありますが、とりわけ、高野山明王院の赤不動、京都曼殊院の黄不動、京都青連院の青不動などが有名であります。

   饒舌家そこのけそこのけ一茶の忌