春隣 地球の上に 花一つ
「地球の上に・・・」とは大げさです。しかし、腐れ落ち葉をもたげて、春の花が大地に芽ぶくのを見ると、そんな表現がぴったとします。子どものころ見た「石に咲く花」(ロシア映画)を、なぜか思い出していました。
「誰でも顔の中に
その人の生涯が顕れて見える」(田山 花袋)
ぼくは「しんきくさい」顔をしています。「そろそろ本当の顔をみせてごらん。それが私のところに持ってくるお前の顔なのだよ」。50歳を過ぎた遠藤周作さんに、神さまがおっしゃられたそうです。ぼくは、もうすぐそれを20年もオーバーします。