木魚歳時記 第87話

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丑三つや 十九娘の 追儺する

厄年(19歳)の娘が、豆二十粒を包んで体を撫で、それを丑三つに捨てると厄払いができる…そんな風習があります。その癖がぬけず<丑三つ女>となった姐さんもおられます。

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 心、明るい人は(そら)と読むでしょう。

 みわたすかぎりに遠くまでつづく「空」(そら)のことです。最近、駄作をこねまわし、なにがなんやら…そんな迷路に迷い込んだとき「いちど遠くの景色を眺めてみなさい」…と先達に教わりました。なるほど、目のさき<3メートル>に視線を置いて、あくせくと歩いてきた自分がちっぽけに思えるから不思議です。こんなとき<ありがまま>の生き方が少しは理解できた気もいたします。
 「色即是空 空即是色」。それは「わたしと虚空(宇宙)との一体感」に目覚めることです。「わたしがあって宇宙がある、宇宙があってわたしがある」そのことに気づくことです。