三月十五日の明け方、屋島を脱出した彼は重代の家人重景、侍童石童丸、舎人武里を伴って阿波結城浦から、紀の川口に着き高野山に至って、さきの家の侍で今は滝口入道の斉藤時頼を訪ねたのはいかにしても牢獄としか感じられなくなったこの世の繋縛(けばく)…
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