宗盛は馬の頭を立て直し、対岸男山の翠緑のあたりに宮居を遥拝しつつ「八万大菩薩の本地(ほんじ)は西方極楽如来とこそ聞け。さば源氏といわず至尊のおん事は申さずもがな、我ら平氏のうからが上にも、本願誤たず、摂取不捨(せっしゅふしゃ)の御守りあら…
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