法皇もまた、以仁王よりも高倉天皇に対する御愛情とまた義仲という紐(ひも)のあるために、高倉天皇に皇子がある以上、親王でもない以仁王の遺弧を位に即(つ)けるべきではないという御意嚮(いこう)で、すでに御内定の四の宮尊成(たかひら)親王を八月…
しかし義仲のそんな純情は知る人もなく、人々は専ら、義仲がわがために天子を擁立して、その下に清盛のような権勢を握り、横暴を働こうとしているとしか感じなかったのでもあろう。廟儀(びょうぎ)は「王者の沙汰は人臣の議する限りに非ず」と義仲の提案を…
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