果然、主人の大将が近衛河原の家を焼いたと聞いた競は、一刻を争って小糟毛をひき出し跨(またが)り、「競こそ只今、御前をまかり通り侍れ」 と大音声を上げて、宗盛邸の門前を蹄(ひずめ)の音せわしく馳せ通り、出軍のしんがりに追付いた。いかにも颯爽た…
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