第十六章 山上の清風(一)崇徳院が白峰で崩じた翌年、久しぶりに黒谷に帰った法然房を見ると、師匠の叡空は別に父の死をも告げず、いつもの慈眼をかがやかしながらも、言葉の調子を鋭くいきなり、「一得永不失は如何」と問いかけた。円頓戒の精神はどうした…
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