2014-01-05から1日間の記事一覧

木魚歳時記 第1210話

長岡 昔、長岡京の都が置かれたことのあるナガオカ(長岡)は、尾根が長く続く岡の意味があるそうです。 また、隣市となる向日市(むこうし)には、北山、南山のある見晴らしのよい岡で、朝日のさすところであるから向日山(むかひのやま)と呼ばれたそうで…

木魚歳時記 第1209話

物集女 嵐山から南に伸びた向日(むこう)台地には、長山、芝山、妙見山、大牧、五塚などの古墳群がります。この向日市(旧乙訓郡)の北部に、物集女(もずめ)と呼ばれる所があります。古代から物集女郷として栄えた土地であるようです。 大阪府の百舌鳥の…

木魚歳時記 第1208話

淀 水郷であった宇治川沿いには、「島」のつく地名は多い。中書島(ちゅうそじま)、向島(むかいじま)、槙島(まきしま)など・・宇治川の氾濫で砂州の島ができ、そこに古代の庶民が住み始めたからといわれています。 宇治川の下流には今も相島(あいしま…

木魚歳時記 第1207話

山科 山科の里は、東は音羽・醍醐山、西は東山・稲荷山という風に、三方を山に囲まれ、ちょうどその中央に天智天皇の御陵があります。山科は山に囲まれてはいるが、古来より交通の要衝でもありました。 向かい側の大津には志那(しな)という漁港があります…

木魚歳時記 第1206話

鳥羽 伏流水の豊かな伏見(ふしみ)の西、桂川・鴨川・西高瀬川が合流するあたりが鳥羽(とば)であります。 ト(津・門)は、川の出合い、船着場の意味に用いられたようです。トニハ(津庭)の意味にも用いられていることを考えると、「水辺行事を行った入…

木魚歳時記 第1205話

稲荷山 上鳥羽(かみとば)から鴨川・疎水(そすい)を越えて東に行くと、お稲荷(いなり)さんい出る。全国稲荷三万社の総本山、稲荷大社が稲荷山とその麓に祭られていて、商売繁盛の神さまとして有名となっています。 イナリ(稲荷)とは、もともとはイネ…

木魚歳時記 第1204話

紫野 平安京のマスタープランは、船岡山と宇多野(宇多村)にあったといわれています。この船岡山の北側一帯が紫野(むらさきの)であります。かっては禁野(しめの)といって、宮人たちの遊猟を楽しむ土地であったそうです。 紫野は、言語学的にはムラ(村…

木魚歳時記 第1203話

貴船 鞍馬山(くらまやま)のすぐ西側に並ぶのが貴船山(きぶねやま)です。水の神である高?神(たかおおのかみ)を祀る貴船神社があります。 語源としては「キ」は、人の往来を示す(来)であり、そこにある「フネ」(村の嶺)というのが一般的な説のようで…

木魚歳時記 第1202話

大堰川 川はなぜ<カワ>というのでしょうか。それは、川の水はたえず流れて入れ変わります。ですから、「カワ」を語源的に考えると、動詞の<カワル>(変・替)を語源とするとの説もあるようです。 大堰川(おおいがわ)は、丹波山地の南半分の水を集めて…

木魚歳時記 第1201話

嵐山 京都の誇る景勝地である「嵐山」(あらしやま)も、その歴史をたどると、壮大な暮らしの足跡を秘めています。 丹波山地より流れを発する大堰川(おおいがわ)は、上流より大量の土砂を運び、保津の渓谷を過ぎる嵐山あたりで桂川と名前を変え、同時に桂…