2013-12-26から1日間の記事一覧

木魚歳時記 第668話

今年の10月に「現代俳句協会全国大会」が京都で開催されます。これに向けて全国から13000句余りの俳句が7月末までに応募される予定です。いまぼくの寺でその受付が始まっています。 「出来るか、出来ぬか分からぬときは 出来ると思って努力せよ」(…

木魚歳時記 第667話

混沌(こんとん)が鎮まり、天地が交合するとき、花華山にある岩が真っ二つに裂けてその中から一匹の石猿が誕生いたします。このように『西遊記』は始まります。 「人はひとりであるとき いちばん強い」(吉田紘二郎『青い毒草』) 「供花」(くげ)とは仏前…

木魚歳時記 第666話

ぼくが撮る植物写真は、被写体がなければ写りません。イマジネーション(心で思う)を写真に表現するにはそれなりの技術とか芸術性が求められる?句作もおなじ? 「愚かなる身こそなかなかうれしけれ 弥陀の誓いにあうと思えば」(良寛禅師) 仏教でいう「観…

木魚歳時記 第665話

ぼくは優柔不断なくせに自尊心の高いあかんたれです。ですからいつも、思うことは多いのですが行動力がそれにともないません。ですから痩せ我慢(がまん)のままで<不発弾>のままでおわってしまいます。 「人間は努力をするかぎり 迷うものだ」(ゲーテ『…

木魚歳時記 第664話

古沼に雌雄二匹の牛蛙が棲んでいます。オス牛蛙は片方の目が不自由なようです。その<独眼龍>に「もう、なにやってんのんしんきくさい」と尻たたくのがメス牛蛙(写真)です、古沼も古寺もおなじです。 「世の中の生死の道に連はなし たださびしくも独死独…

木魚歳時記 第663話

ぼくが、いま、ホームページを作るためにパソコンに向かっておれるのも両親に産んでいただき育てられたたお蔭です。その両親にはまた両親が・・ぼくがいまこにおれるのはご先祖さまのお蔭です。 「恩を知るをもて人倫とす」(『宇治拾遺物語』) 「供養」(…

木魚歳時記 第662話

ぼくは寺の六男に生まれましが、兄たちがつぎつぎと亡くなったので・・小さいときから小僧として育ちました。しかし、寺の後継者となるのに悩んだ時期もありました。 「にっこり笑えば鏡もわらう」(藤並天香) 小僧(こぞう)とは、本来は大僧(おおそう)…

木魚歳時記 第661話

魚板(ぎょばん)は、木を魚身の形に彫って作ったものです。おもに禅門で用いる法具の一つであります。京都の宇治にある黄檗山万福寺に行くと大きな魚板が事務所の天井から吊り下がっていますから・・ぜひ一度はお訪ねください。 「みほとけに救われありと思…

木魚歳時記 第660話

古来、寺は山岳信仰のかかわりから山中に建てれることが多く、さらに、鎌倉時代に禅宗が伝えられてからは、禅寺に<山号>が付けられるようになり、各宗派にも浸透してゆきます。 「峰の色谷の響きも皆ながら 吾が釈迦牟尼の声と姿と」(道元) 「五山」(ご…

木魚歳時記 第659話

檀家さまのご不幸が続きました。高齢化の社会を実感いたします。ぼくは、七日ごとの仏事に「故人をお浄土に送るために、寝ていても覚めていても、思い出したときにお念仏してあげて・・」と話します。 「知者ふるまひをせずして、 ただ一向に念仏すべし」(…

木魚歳時記 第658話

勝手口から入ろうとすると大きな靴が進行方向のままに脱いである、うーん、娘たち一家が来たんやな、うれしと思いつつ、娘たちもいま子育ての時期で大変なんや・・うーん。 「自分が年をとるにつれて、 世界は若くなる」(バーナード・ショウ) 脚下照顧(き…

木魚歳時記 第657話

ぼくの寺の「阿弥陀如来」(あみだにょらい)さまは立像の乾漆仏(かんしつぶつ)であります。日夜、本堂の須弥壇(しゅみだん)にお立ちになっています。ですから、このぼくも日夜働きづめでいなくては・・ほんまやろか? 「力の及ばざるところは 如来の領…

木魚歳時記 第656話

意味不明の代名詞に<お経>があります。おなじくらい意味不明のものにぼくの俳句があります。それはともかく・・漢字を音読(おんどく)する読経の意味がわからないのは大問題です。 「どこまでも澄んでいて、 しかも底の知れないものが、 真に深いのである…

木魚歳時記 第655話

「歓喜天」(かんぎてん)とは別名を「大聖歓喜天」(だいしょうかんぎてん)といい、略して「聖天」(しょうてん)さまと称します。ぼくの寺にも師僧(おやじ)が大切にしていた<聖天さま>のお厨子があります。 「性の違うものが二人居るということは、 …

木魚歳時記 第654話

「悪作」(おさ)と読みます。また<あくさ>とも読むようです。ぼくは、寺で生まれましたが、子どものときから<変態よい子>で、寺の境内(けいだい)で<悪さ>ばかりして、母親を泣かしていたそうです。 「身はいやしくとも心は高くありなん」(法然上人…

木魚歳時記 第653話

<奥の院>を極めるとか・・そうした用いられかたをします。ぼくは俳句を始めて、ちょうど満4年になりますが、だんだんとわからなくなって・・この調子では<奥の院>を見極めることはとうてい無理かも。 「おこるな。いばるな。あせるな。 くさるな。まけ…

木魚歳時記 第652話

「縁日」(えんにち)といえば、ぼ氏神(うじがみ)さまのご縁日のことを思い出します。わた菓子とか、金魚すくいとか、リンゴ飴とか・・神社の両側に露天・屋台が出て、わくわくしたものです。 「せんせい、なんでにんげんだけ おお金もちとかびんぼうがき…