木魚歳時記第4052話

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(二)「釈尊像は別として観音像はどうか」
 と叡空はなおも問いつづけた。彼は久しく談的敵に飢えていたのであろう、そうしてこの仲良しの弟子は、庭前に風もなくて花の散るこの永い日の小半日を、心きなく飽かずに語り暮らしたものであった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)719

       いろいろのことありすでに年の暮

 「ボクの細道]好きな俳句(1799) 長谷川櫂さん。「吹雪く夜の橋思はれてしばし寝ねず」(櫂) 「橋」とは? 彼岸へと架かる「橋」でしょうか? この作者は「古池やかわずとびこむ水の音」(芭蕉)の一句で一冊の書を書かれた!そのくらいですから、われわれも「五感」を研ぎ澄ませ、脳細胞を総動員しなければ、掲句はとても解き切れない!

 カナリア1  私はどいいう気で、わざわざこんな鳥を買って来たのだろう? 小鳥屋は私に言った・・「これは雄です。なに、一週間もすりゃ馴れます。そうすりゃ鳴き出しますよ」(ルナール『博物誌』より)