木魚歳時記 第3842話

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 さすがの傑物も時代の迷信からは免れず、なまなかに陰陽道や占星を学び信じていた。信西の落ちのび先は、固く禁じておいた輿(こし)かきの口から義朝の部下に洩(も)れて信西が穴から発見された時、腰刀で胸板を突いて自殺していた。その首は討たれて、十七日には京の大路を引きまわした末、西の獄門にさらされた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)527-2

        七輪と炭と団扇と焼魚  団扇(うちわ)

 「ボクの細道]好きな俳句(1592) 佐藤鬼房さん。「夕月の砂山に呼び出された」(鬼房)。たしか『砂山』という童謡がありました。その歌詞とは関係ありませんが、そうしたメルヘン(夕月の)の世界に呼び出された・・というわけです。さて、「あかん男」と「けったいな男」とでは、まだ、どちらが救いようがある? なんか「あかん男」の方がマシなような気がします。母性本能をくすぐるようなところがある? ボクは「けったいな男」、つまり、変な男でした!

 牛(めうし)4  私の姿を見ると、彼女は軽い小刻みな足どりで、割れた木靴を引っかけ、脚の皮膚を白靴下のようにきゅっと穿(は)いて、早速駆け駆け寄ってくる。私が何か食い物を持って来たものと思い込んでやって来るのである。で、その度ごとに、私は彼女の姿に見とれながら、こういうよりほかに言うべき言葉を知らない。
 「さあ、お上がり」