おん顔(かんばせ)の神々しさよ おん威光また限りなし
かかるおん威光は 世の何物にかたぐうべき
太陽や月やはた如意宝珠(にょいほうしゅ)も
(佐藤春夫『極楽から来た』)245
戒名のからくれなゐや卒塔婆焚き
「ボクの細道]好きな俳句(1293) 中村草田男さん。「妻抱かな春昼の砂利踏みて帰る」(草田男) ああ猛烈! 「立膝し蚊帳に入り来る女かな」( 田中冬二 )。俳句で詠んでいけないことはないようです。もっとも、短詩形の本質・韻の問題とか、伝統的な形式(五・七・五)とか、文芸作品としての品位を維持ことも必要です。