(さらにゴータマは答えた)「信仰あり在家の生活を営む人に、誠実、真理、堅固、施与というこれらの四種の徳があれば、かれは来世に至って憂いることがない。」(スッタニパータ)
「真理」の意味は判然といたしません。「来世に至って憂いることがない」とは、ゴータマ・ブッダ(釈尊)が、「来世」を肯定していたことがわかります。さて、ゴータマ・ブッダの滅後、ブッダの説法を整理し解説する研究が盛んとなります。これを「アビダルマ(法の研究)」と呼びます。そして「法の研究」の集大成されたものを「論蔵」(ろんぞう)と称します。前述の「経蔵」(説法を集めたもの)「律蔵」(戒律を集めたもの)と合わせて「三蔵」(さんぞう)と称します。