木魚歳時記

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木魚歳時記 第3224話

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 「今日のことば」
    この蓮池の下は
    地獄の底にあたって
    おりますから
    水晶のような水をとおして
    「針の山」の景色が
    見えるのでございます。
     (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄4

 「ボクの細道」好きな俳句(975) 八田木枯さん。「原爆忌折鶴に足なかりけり」(木枯) 赤尾兜子さんに「帰り花鶴折るうちに折り殺す」の作品もあります。しかし、八田木枯さんの作品により魅かれます。なぜか? それは「生まれながら」に由来するからです。原爆にかぎりませんが、戦乱より障害を持つ被災者のことを知る時、いつも心が痛みます。戦争は地球上から根絶せねばなりません。

       もう週末はや日曜や秋の暮

木魚歳時記 第3223話

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 「今日のことば」
    お釈迦さまは
    水の面を蔽っている
    蓮の葉の間から
    下の容子をごらんに
    なりました。
     (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄3

 「ボクの細道」好きな俳句(974) 八田木枯さん。「外掛けで父を倒せし夏みじか」(木枯) こうした体験はボクにはありません。キャッチボール、ましてや相撲などした思い出はありません。まあ、時代が違うとしておきましょう。それでも、ボクが高3の二学期に病気になり、出席日数がわずかに足らず、留年を通告をされたときは、何べんも学校と交渉をしてくれました。お父さんありがとう。

       女湯に忍び込んだる昼の虫

 

木魚歳時記 第3222話

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 今日のことば

   蓮の花は、みんな玉のように
   まっ白で、そのまん中にある
   金の蕊(ずい)からは、
   なんとも云えないよい匂いが、
   極楽はちょうど朝なので
   ございましょう。
    (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄2

 「ボクの細道」好きな俳句(973) 八田木枯さん。「麦藁帽妙にふかくて寂しいぞ」(木枯) 自身の麦藁帽子のことでしょう。それとも父親とか? ボクは前者だと思います。ぎゅつと麦藁帽子が深く入るのは痩せた? それはともかく、ボクは、最近、しきりに昔のことを夢に見ます。

       一日をたゞなんとなく暮の秋

木魚歳時記 第3221話

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 「今日のことば」
    或る日のことでございます。
    お釈迦(しゃか)さまは
    極楽の蓮池のふち
    ぶらぶらお歩きになって
    おられました。
     (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄1

「ボクの細道」好きな俳句(972) 八田木枯さん。「母に抱かれてわれまつさきに囀れり」(木枯) 保育園などで、夕方、出迎えのお母さんに抱かれたときの幼子の高ぶりを想像します。さて、秋の暮れはスッとやって来ます。母はどこに行ったのでしょうか? ガラス戸を打つ風の音が強くなります。「おそいなぁお母ちゃん」。やがて遠くから聞きなれた母親の足音が・・その時は嬉しかった。もう70年も昔の出来事です。

        老猫の大あくびする秋の暮

 

木魚歳時記 第3220話

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 「今日のことば」
    な、な、な、何がゆえに、何がゆえに、
    君たちはど、ど、動物を食わないと言いながら、
    ひ、ひ、羊の毛のシャッポをかぶるか。
     (宮沢賢治『銀河鉄道の夜』) 付

 「ボクの細道」好きな俳句(971) 岡本 眸さん。「雲の峰一人の家を一人発ち」(眸) 晩年の作品でしょうか? 寅さん映画の女性版を見るような気がいたします。さて「一人の家を一人発ち」ではありませんが、ボクたちも、生まれ育ち、そして住馴れたお寺を出て寓居に移るときはどこもかもが変でした。どうにか馴染むまでに少々の時間を要しました。お陰さまで間もなく満3年を迎えます。

      ピンポーンのチャイム慣れたりそぞろ寒

木魚歳時記 第3219話

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 「今日のことば」
    ホメラレモセズ
    クニモサレズ
        サウイフ
        モノニ
    ワタシハ
        ナリタイ
     (宮沢賢治「雨ニモマケズ」)12  おわり

 「ボクの細道」好きな俳句(969) 岡本 眸さん。「腹の立つ人にはマスクかけて逢ふ」(眸) 「嘘ばかりつく男らとビール飲む」(眸) 「毛虫の季節エレベーターに同性ばかり」(眸) と並べると、やはりこの俳句がいちばんきびしい! しかし気持ちはわかります。マスクは自分の顔を隠す(変装する)以上に、自分の心の動揺を相手に気づかれないために有効だからです。ですから快く感じていない人と出会うときなどマスクをするのです。

       いきつけの店で飲みたい今年酒

木魚歳時記 第3218話

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 「今日のことば」
    ミンナニ
      デクノボート
         ヨバレ
     (宮沢賢治「雨ニモマケズ」)11

 「ボクの細道」好きな俳句(968) 岡本 眸さん。「卓拭いて夜を切り上げるそぞろ寒」(眸) 「夜を切り上げる」とありますから、やはり、一人暮らしになられてから心境でしょうか? ボクは、寓居に移って食器洗いをする習慣を続けています(二人暮しですから簡単です)。それから、テレビを介在した「会話」に努め、お風呂をいただき「今日もありがとう」の言葉を交わし9;00には寝ませていただきます。
  

        この俺は屁糞葛のやうなもの  

                  屁糞葛(へくそかずら)