「お師匠さま」
と不意に、黄色な瞳をかがやかしてあたりを見まわしていた童子に呼びかけられて師匠がふりかえると、童子は高くこずえを指さして、
「あの木は何でしょうか」
(佐藤春夫『極楽から来た』)143
六月は酸味の効いたライム酒
「ボクの細道]好きな俳句(1190) 辻 桃子さん。「山滴り写真の父は逝きしまま」(桃子) 山笑う、山滴る、山粧う、山眠る、そしてまた、山笑う、山滴る、と季節は廻りますが・・逝ってしまった父の写真はセピア色に色あせても、年齢(思い出)ストップしたまま・・すなわち「諸行無常」はこの世の真理です。