「今日のことば」
(狐の幻燈会)
ひるはカンカン日のひかり
よるはツンツン月あかり
たとへこゞえて倒れても
狐の生徒はぬすまない。
(宮沢賢治「雪渡り」)14
「ボクの細道」好きな俳句(905) 寺山修司さん。「影を出ておどろきやすき蟻となる」(修司) 「蟻の道」は夏の風物詩です。しかし、単独行動する「独り蟻」を見かけることもあります。なにかのはずみで「蟻の道」から逸れたのか? 始めから「独り蟻」なのか? それはわかりません。ともかく、そんな「独り蟻」はもの影を選んで歩くというのです。そんな蟻が、突然、カンカン照りの広場に出たとしたら? 蟻は「独り人間」の比喩として用いられています。
冷房の吹き出し口に坐りけり