木魚歳時記 第1997話

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「慈しみの経」(9)「立ちつつも、歩みつつも、坐しつつも、臥(ふ)しつつも、眠らないでいる限りは、この(慈しみの)心づかいをしっかりと保(た)もて。この世では、この状態を崇高(すうこう)な境地と呼ぶ。」(スッタニパータ)

 崇高(すうこう)な境地とは、平安な境地のことです。すなわち、これは<足ること知る>境地のことです。後期仏教(「大乗仏教」)では「知足」(ちそく)と称します。自分の持ち分に満足して喜びを見出すことは、原始仏教、老子、ストア派の哲人たちに共通して説かれたことです。

          仏桑華天まで伸びてしまふのだ

                         仏桑華(ぶっそうげ)