木魚歳時記 第1623話

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    身をそらす紅の絶巓処刑台   高柳重信

 他に{「月光」旅館/開けても開けてもドアがある}{月下の宿帳/先客の名はリラダン伯爵}などの作品があります。掲句でわかるように、こうした視覚に訴える<分ち書き>の手法はこの作者の独壇場であり他者の追従を許しません。というより後に続く者が出ません。それはそれとして、いずれも幻想的でぼくの好きな作品です。  絶巓(ぜってん)

      冬帝の日本列島わしづかみ