木魚歳時記 第1014話

f:id:mokugyo-sin:20140101205509j:plain

病いが また一つの世界を
ひらいてくれた 桃 咲く (坂村真民)

どの水滴がどの水滴とくっつくかはまさに偶然 出会い頭(がしら)でたらめ いいかげん 
この一見理由のないいいかげんが また種々のいいかげんと重なりあって まったくの良い加減(かげん)の結果をつくってゆく 
だからこそいまわたしがここに在ることが まったく 気の遠くなる稀有(けう)の存在であることに気づいて 生かされて生きる喜びをかみしめてみたい。

    妖僧の閨に残せし蛇の衣