心を大地のように広く
薬師寺(奈良)の復興を発願(ほつがん)され、写経勧進(しゃきょうかんじん)により、その大事業を完成された高田好胤(こういん)師の「心。ひろく、ひろく、もっとひろく」のことばを思いだします。
『鋸喩経』(きょゆきょう)の中に「人は、心を大地のように広く、大空のように限りなく、大河のように深く、なめした皮のように柔らかに養わねばならない」とあります。大地のように広い心とは、すべてを受け入れるだけでなく、すべてを育(はぐく)み成長させる心のことです。仏教では、大地のように広い心のことを「慈悲心」(じひしん)と説きます。