木魚歳時記 第751話

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下から子供が 「ざくろさん 熟れたら私に くださいな。」
上からからすが 「あほかいな おさきに私が いただこよ。」
あかいざくろは だんまりで、下へ、下へと、たれさがる。(金子みすゞ

 いざこざがあり軍を出すか出すまいか、王は、ボサツに相談をしました。ボサツは、こんな喩(たと)え話をされたのです。木の上で豆を食べていた猿が、その一つを地面に落とした。すると猿は手にあったすべての豆を投げだし、地面に下りて落とした豆を探そうとしたが見つからなかった。つまり、猿はすべての豆を失ってしまった。「おろかなものは、小さなことに気をとられて大きなものを失う」。ボサツの話で王は軍隊を出すことをやめました。

     晩年の予期せぬ出会ひ猫柳