弘仁(こうにん)十四年二月、父天皇は斎院の花の宴に格子、供奉の文人らをして春日山荘の詩を賦せしめた時、内親王は、 寂寂たる幽荘水樹の裏 仙輿一たび降る一池塘 林栖の弧鳥春沢を知り 澗(たに)に隠るる寒花日光に見(あら)わる 泉声近くして初雷響を…
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