弘仁(こうにん)十四年二月、父天皇は斎院の花の宴に格子、供奉の文人らをして春日山荘の詩を賦せしめた時、内親王は、
寂寂たる幽荘水樹の裏 仙輿一たび降る一池塘
林栖の弧鳥春沢を知り 澗(たに)に隠るる寒花日光に見(あら)わる
泉声近くして初雷響を報じ 山色高く晴れて慕雨行く
此より更に智(し)る恩顧の渥(あつ)きを 生涯何を以てか穹蒼(きゅうそう)に答えん (佐藤春夫『極楽から来た』)1348
粉まみれ尻から出たる熊ん蜂
「ボクの細道]好きな俳句(2448) 矢島渚男さん。「沢蟹に花ひとひらの花衣」(渚男) 山奥の清流に棲む沢蟹が、桜の花びらを一つ甲羅にまとい沢を歩いています。この、なんでもない状況が美しく心に響きます。さて三月です「春めく」陽春のなかで毎日をすごしましょう!
のせられて、わがみながらも、
をもうはづかし、
なむあみだぶに、こころみられて。
『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)