都と九州との中間に位置したここ美作(みまさか)の山上の寺では、九州の求菩提寺のように派手に殊勝なこともしなかったが、また都の寺々の忌(いま)わしい騒ぎもなく、学侶たちは山禽の声に心耳を澄まし、山中清涼の気に飽(あ)いて、専らしずかな修学に…
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