木魚歳時記 第3701話 

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 (五)保元(ほげん)元年の晩秋、法然は十五年前に自分の目の前で起こって今もまだありありと眼底に残るほどの忌まわしいでき事が、いまやもっと大仕掛けに、場所もあろうものを、都でもち上り、御所の一部が焼き打ちされたばかりか、その結果は三百四十年このかた全く絶えていた死刑が再び朝廷で行われることとなり、刑死者は七十人(事実は十数人であるが、当時はこう誇大にうわさされたらしい)に及ぶという。
(佐藤春夫『極楽から来た』)398

       凍蝶のわたくしここで果つるのか

 「ボクの細道]好きな俳句(1452) 矢島渚男さん。「残雪や黒き仔牛に黒き母」(渚男) 牛は黒い色が多い。あたりまえのことですが! 「黒き仔牛に黒き母」と詠われてみるとメルヘンの世界が生まれます。さて、マムシ(蝮)は日本にも棲息する毒蛇です。ところで、「蛇足」とは、本来、蛇に「足」(余計なモノ)を描いた。という中国の故事によるようです。また、マムシは卵胎生(爬虫類ですが胎生する)へと進化したようです。マムシの胎生を見た人が「蝮(まむし)が子を吐く」(蛇足)と記したようです。