木魚歳時記

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木魚歳時記 第3508話

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 そうして、家々には七宝の池があって、なかは清らかにすがすがしく澄み、ひんやりと甘美で静かにとろんであふれ狂うこともなく目を楽しませる水がなみなみとたたえられて、底には沙金が布(し)かれ、四方には金銀瑠璃玻璃(こんごんるりはり)をまぜ合わせ細工した階道が水際(みぎわ)に下りて行く。
(佐藤春夫『極楽から来た』)211

      脳天に黴の生えたる哲学者    黴(かび)

 「ボクの細道]好きな俳句(1259) 田川飛旅子さん。「梨剥くと皮垂れ届く妻の肘」(飛旅子) 奥様の剥(む)く梨(なし)の皮がくるくると垂(た)れる、平和なひとときです。リンゴでなくナシであるのがリアリチィーです。みずみずしさが伝わるからです。これが「柿剥く」となればヌルヌルして、妻の肘(ひじ)の印象まで変わるかも? だから俳句は面白いのです。