木魚歳時記 第3264話

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 「今日のことば」
    「こうなれば、もう誰も
    哂(わら)うものはない。」
    内共は心の中で呟いた。
    長い鼻をあけ方の秋風にぶらつかせながら。
     (芥川竜之介『鼻』)抄19 おわり

 「ボクの細道」好きな俳句(1015) 藺草慶子さん。「鶏小屋の近くに吊す水着かな」(慶子) こうした視点はめずらしい。なぜなら、鶏小屋は羽毛が散乱し埃っポクて綺麗なイメージでないから・・そんな処に濡れた水着を干すでしょうか? この常識を破る視点が凄いのです。凡人は(ボクのように)、俳句らしく見せようと、干場について美辞麗句を「こねくり」ます。そして「ただごと」俳句に終わるのです(汗)。

      十二月ここを先途とナムアミダ