木魚歳時記 第1442話

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菩提樹

泉に添いて 茂る菩提樹 したいゆきては うまし夢見つ 幹には彫(え)りぬ ゆかし言葉 うれし悲しに といしその蔭 といしその蔭

 近藤朔風訳詩。ドイツの詩人ミユラー作詞、シューベルト作曲の歌曲を、明治の末に朔風が訳詩したといわれています。さて「俳句における今の瞬間とは、この世の時間の流れとは別次元の存在であり、そこでのみわれわれは存在そのものになる。また、いのちは瞬間瞬間にその場に湧き出ずる世界をかたち作っている。俳句はそれを掬うことのできる希なる器(うつわ)なのだ」。とありました。

      かつぱ寿司九皿食らひて九月尽