木魚歳時記 第1170話

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伏見

 万葉の歌人が狩猟の場である小倉池を望んで「伏し見た」ところから、伏見(ふしみ)の名が付いたとの説もあるようです。、しかし、フス(伏)は、「隠れていていたものがいつかは出てくる」ことを意味するすることばですから、フシミズ(伏流水)が省略されて、フシミ(伏見)となったと見るのが一般的なようです。
 古来より、この地に湧き出す伏流水、すなわち、「伏見七名水」利用した伏見清酒の醸造が盛んであります。いまでも伏見区の中書島(ちゅうじょじま)を中心にたくさんの酒造倉がらび、柳並木の掘割とあいまって、独特の風情を醸しています。

      天蓋の蝶嗤ひける暮の春