糺森
下鴨神社の森を、糺森(ただすのもり)と呼びます。それは、「沼田のある川の州」という意味です。
太古の京都は、大阪の河内と一続きの入海(いりうみ)でした。それが次第に内湖から盆地へと干上がっていっそうです。京都には、古代の面影をしのばせる池が三つ残っています。一つは御池通りにある神泉苑の池。二つには、上加茂にある深泥池(みどろがいけ)。三つ目は、太秦(うずまさ)にある元糺池(もとただすのいけ)です。このことは、古代の京都が沼地であった証拠とされています。もともと、森は、水辺、沼地によく発達したものです。今も、下鴨神社を訪ねると、当時の面影を残す樹木が鬱蒼と茂っています。