木魚歳時記 第334話

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かげろひて 夕日に消える はぐれ鳥

 陽炎(かげろう)といえば、めらと燃える激しいものを想像します。しかし「うすばかげろう」のようにはかないもの、春の微妙な大気の「ゆらぎ」などまで含めて、もっと広い意味に用いられるようです。嘴太鴉が一羽かぎろいの中に消えてゆきました。

 「寒さにふるえた者ほど太陽を暖く感じる。人生の悩みを
    くぐった者ほど生命の尊さを知る」(ホイットマン) 

 世の中デジタル化です。ぼくも、デジカメのお陰で大助かりしています。しかし、気がかりなのは「アナログ」思考が消えてそれでいいか?ということです。アナログの特徴である「ゆらぎ」が人間の「やすらぎ」に必用だからです。